専門家というのは、とかく自分たちだけが分かる言葉で語ってしまうもの。そして自分たちがあたりまえと思っていることを、周知のことと勘違いするところがあります。
われわれも、分かってもらっているとばかり思っていて、途中で話が???、ということも日常多々、です。
例えば次のようなことも、案外ご存じない方、混同されている方がおられると思いますので、そのへんをちょっと…。
家というのは大ざっぱに分けると4種類の建て方(依頼の仕方)があります。
ひとつは、大小プレハブメーカーに建ててもらうもの。
もうひとつは、地元の工務店に頼むもの。
3つめは、一人で請負をやっているような大工さんに頼むもの。
4つめは、設計事務所に設計を依頼して建てるもの、です。
この1〜3の人たちはふつう、自社で施工(工事)までしてしまう態勢をもっていますが、4にはありません。
つまり、設計事務所に依頼する場合は、設計者とは別の施工者が工事をすることになり、設計者はそれを監理、監督する立場になります。しかし逆に、「設計」という方向からみてみると、1〜3では、設計者を自社でもっていない場合もけっこう多いのです。
ところが、この四者いずれも「設計」という行為はします。しかし四者四様。一般的には、その内容に以下のような違いがあります。そうとう乱暴ですが、話をわかりやすくするために区分けしてみます。
(1)プレハブメーカー
大中メーカーは、ほとんど自社に設計者がいます。しかし、各メーカーの基本設計タイプ(○○型など)が決まっているために、設計上かなりの制限があるのがふつうです。
(2)地元工務店
自社で設計者をもたず、他の設計者に外注していることも多いようです。この場合、設計者がどうしても施工者寄りになってしまうという弊害もでてきます。
(3)大工さん
大工個人の流儀(長年やってきたやり方)があるため、簡単な間取り図だけでも家が建ちます。設計図は役所への申請のために必要だということで、外注される場合が多いようです。
(4)設計事務所
設計そのものを業務にしているので、とうぜん個性的で密度の高い設計をしようとします。もちろん個人差(水準、レベル差?)はありますけど・・・。
ざっとこういったところですが、誤解のないように申し添えますと、「設計」というのはあくまで良質の住宅を創るためのもので、その質が確保できればよいということ(もちろんこの質という意味がたいへん問題になるのですが、それは別の機会に)。「設計とはこうあらねばならない」という一元的なものではなく、ケースによって様々なやり方がありえるということ。
ですからワタクシ個人的には、設計事務所としての立場を貫くよりは(という頑固さも大変魅力的ではありますが)むしろ他のビルダーの設計方法を良いところをどんどん取り入れたいと、考えているところですが・・・。
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