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あれやこれや住まいを考える


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  バリアフリーの住宅-その七

幼い頃、家の廊下などで滑りっこをして怒られたことありませんか?
ピカピカに磨き込まれた板の廊下は格好の遊び場でした。
ところがこの廊下でお年寄りが滑って転び、腰の骨を折ったりする事故が絶えません。
骨を折れば寝たきりになり、痴呆症などを発症する危険性も高まります。
今回は、より安全な住まいのために、この床の話から始めましょう。

人が歳をとると徐々に足腰の筋肉が弱まり、骨粗鬆症などで骨がもろくなってきます。
その結果、踵やつま先が(自分は上げているつもりでも)充分に上がらなくなり、摺り足に近い歩き方に変化してくるのです。
また、運動神経、反射神経ともに、反応が遅くなってきます。しかし、これはある程度仕方のないことです。
若い人でも体調が悪いときや病気のときは、似たような状況になっています。
こんな状態の人が、もし足に力を加えたときに滑ると、とっさの反応が遅れて、しかも衝撃をやわらげる柔軟性も悪くなっているために、いとも簡単に手足や腰の骨を折ってしまうのです。

では、滑らなければいいのでしょうか?
先ほど書いたように、摺り足に近い歩き方の場合、まったく滑らない床だと、つま先が引っ掛かって前につんのめりやすくなり、転んでしまうことが起こります。
室内をスリッパで歩くのか、ソックスで歩くのかによっても異なりますが、あまり滑らない、なおかつある程度は滑る材質の床を選ばないといけないことになりますね。
例えば、フローリングで滑りにくいものが販売されていますが、ソックスなどで歩くとまったく滑らないものもありますから注意しなければいけません。

転んだときのためにクッションの深いカーペットにするというのも良い方法ではありません。
あまり柔らかい床の上を歩くというのは、足腰の強い人でも歩きにくいもの。
歩く姿勢や立つ姿勢を保つのに筋力と反射神経が必要であるため、歩く姿勢も不安定になりやすいのです。
また万が一、車いすの生活になったときにはもうどうしようもありません。
カーペットであれば、毛足が短いループになっている固い目のものを選ぶようにしましょう。
それでも、車いすの場合には相当使いにくいものにはならざるを得ません。

床の話はこれくらいにして、最後に電気のスイッチやコンセントについて少し触れておきたいと思います。
まずスイッチ類ですが、普通床から130cmほどに付けるのを、少し低い目の105cmほどの高さにします。
これによって小さなこどもや車いすの人にも使えるようになるのです。
また、指が不自由でも使うことのできる、大型ボタンの器具を使うようにしましょう。
コンセントは逆に、床からの高さを通常(25cm程度)より高い目の40cm程度にすると、高齢になってもあまり腰を曲げなくても抜き差しがしやすく、便利で安全です。

(本田圭一/エディット・デザインワークス)

1 家族が触れあう住まい
2 自然の仕組みを利用する住まい-その壱

3

自然の仕組みを利用する住まい-その弐
4 自然の仕組みを利用する住まい-その参
5 太陽エネルギー利用を考える
6 住宅の素材を考える-その壱
7 住宅の素材を考える-その弐
8 住宅の素材を考える-その参
9 住宅の素材を考える-その四
10 住宅の素材を考える-その五
11 住宅の素材を考える-その六
12 住宅の構造を考える-その壱
13 住宅の構造を考える-その
14 バリアフリーの住宅-その壱
15 バリアフリーの住宅-その弐
16 バリアフリーの住宅-その参
17 バリアフリーの住宅-その四
18 バリアフリーの住宅-その五
19 バリアフリーの住宅-その六
20 バリアフリーの住宅-その七
21 生活の変化に対応する住まい
22 地域の景観に調和する住まい
23 様々な建て方が実現される住まい
24 ストックを活用する時代へ