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あれやこれや住まいを考える


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  住宅の構造を考える-その壱

住宅や建物の構造というと、何だか専門的で難しそうですね。
事実、わかりやすく説明するのは至難の業です。そこで、私が造ろうとしている住まいについて、構造の面でどのようなことを大事にしたいかをお話ししていくことで、住宅の構造の大切なポイントを理解していただけたらと思います。(ここでは一応木造の住宅を前提にします。)

まず、住まいを造るとなると一番必要なのは何でしょう?
それは敷地(土地)ですね。
えっ、土地は構造か?と思われるかも知れませんが、実は構造に大変大きな影響を与える要素なのです。
専門的な言い方では「地盤」という言葉がありますが、この地盤の良し悪しで住宅の丈夫さや耐久性は大きく左右されます。
ろくに地盤の調査もしないで住宅を建ててしまう業者もありますが、これは論外・・・。
建物の重さを支える基礎の底にある土が、粘土状になっているのか、水分を多く含んでいるのか、それとも粗い砂なのか、様々なケース毎に基礎の形式や工法を変えなくてはいけません。
木造の住宅なのに杭を打つ必要がある場合もないとは言えないのです。

その意味でもちろん基礎自体の構造も大事です。
木造の住宅とは言っても、この基礎だけは鉄筋コンクリート製にならざるを得ません。
それだけ基礎には大きな力がかかるからです。
何もない状態でも住宅全部の重さを支える部分ですからおろそかにはできないのですが、やはり地震が起こったときには普段とは比べものにならない大きな力が建物全体にかかり、それは最終的に基礎で支えられるのです。
にもかかわらず、出来上がってしまうと目に見えないので、手抜きや安易な造り方がされやすい部分でもあります。
私は注文主の方にいつも基礎は大事にしましょうと言うことにしています。

次に大事なのは、窓やドアを付ける位置と大きさです。
一見構造には関係無いように思われるかも知れませんが、窓やドアを壁に開けた「穴」というふうに考えると、ひとつの壁にあまりにもたくさんの穴を開けると弱くなることは直感的に分かっていただけると思います。
特に日本人は日当たりを重視しますから、南側に居間などの大きな部屋を配置して大きな窓を設けたくなりますが、逆に北側にはトイレやお風呂などあまり大きな窓を開けたくない部分がくることが多いですから、どうしても南側の壁(特に1階部分)は弱くなり、北側とのバランスを欠くプランが多いのが実状です。
先の神戸大震災でも、真新しい家で1階の壁が崩れてねじれるように倒壊していたのは例外なくこのようなプランの家でした。

上に書いた居間や食堂など、広い部屋の取り方も構造に大きな影響を与えます。
居間は他に比べて広々した部屋にしたいということで、大きな梁を掛けて柱と柱の間を広く取ろうとしますが、やはり限度はあります。
柱間をあけると両側の柱にそれだけ大きな力がかかるということですから、柱も併せて太い材にしないと解決にはなりません。
しかし、予算の関係からなかなか柱まで太くできないのが実状・・・。
とすれば、あまり無理をすると全体の構造にも影響するというわけです。

できるだけ軽い材料で造るということも、現代の木造住宅の構造にはかなり大切なことです。
わざわざ現代のと断ったのは、昔の日本の住宅は基礎の上に家を載せた形だったので、重い土や瓦を使って押さえ付ける必要があったからです。
今では基礎を重いコンクリートで造って、これと家の骨組みをボルトでしっかり留め付けますから、地震のことを考えても軽い方が良いのです。
でも、住まいにはできるだけ天然素材や天然素材で作った建材を使いたいと考えていますから、必ずしも軽い材料ばかり使うわけではありませんが、この辺りは全体の材料の使い方の中でバランスを取りたいと思っています。

(本田圭一/エディット・デザインワークス)

1 家族が触れあう住まい
2 自然の仕組みを利用する住まい-その壱

3

自然の仕組みを利用する住まい-その弐
4 自然の仕組みを利用する住まい-その参
5 太陽エネルギー利用を考える
6 住宅の素材を考える-その壱
7 住宅の素材を考える-その弐
8 住宅の素材を考える-その参
9 住宅の素材を考える-その四
10 住宅の素材を考える-その五
11 住宅の素材を考える-その六
12 住宅の構造を考える-その壱
13 住宅の構造を考える-その
14 バリアフリーの住宅-その壱
15 バリアフリーの住宅-その弐
16 バリアフリーの住宅-その参
17 バリアフリーの住宅-その四
18 バリアフリーの住宅-その五
19 バリアフリーの住宅-その六
20 バリアフリーの住宅-その七
21 生活の変化に対応する住まい
22 地域の景観に調和する住まい
23 様々な建て方が実現される住まい
24 ストックを活用する時代へ